誰もが安心して住み続けられるまちづくり

"人と関わることが好き" 訪問看護ステーションたんぽぽ

2016/11/09 東京ほくと
「今日の体調はいかがですか?」と橋本さん

「今日の体調はいかがですか?」と橋本さん

住みなれた町で暮らすために ―24時間365日ささえます―

訪問看護とは
 病気や障がいを持った人が住み慣れた地域や家庭で、その人らしく療養生活をおくれるように看護師等が生活の場へ訪問し、療養生活を支援するサービスです。適切な判断に基づいたケアとアドバイスで、24時間365日対応し、在宅での療養生活を支援します。また、医師や関係機関と連携をとり、まざまな在宅ケアサービスを提案します。
 東京ほくと医療生協では、北区に2ヵ所、荒川区2ヵ所、足立区に1ヵ所の計5つの訪問看護ステーションがあり、常時約400人近い患者さんに対応しています。

新田から舎人地域まで車で訪問
 朝、狭い一室で訪問看護師さんたちの朝礼、「携帯はありませんでした」の報告から始まります。24時間対応なので交代で携帯電話を夜間に持っています。本日訪問の利用者さんの名前と看護師の確認、その他の報告がされ、10時前には訪問に出かけます。所長の橋本明子さんは「たんぽぽが関わる地域は男性介護者が多いんですよ」と、足立区の新田地域はもちろん、宮城小台、舎人地域まででかけることがあります。

前回の訪問から何が起きていたか確認
 訪問先(酒井春樹さん宅)で、一番初めにご家族に「昨夜はどうでしたか?」の声掛けから始まり、血圧、体温、口腔内洗浄、おむつ交換、リハビリ、今回はひげそりと爪切りも、訪問先の洗面所やトイレ、居室と手早く動きまわります。家族への声かけも忘れません。利用者さんとは長い付き合いになります。パーキンソン病を発症し、訪問を開始して元気なときは、リハビリを兼ねて近くの公 園に銀杏拾いや、お花見にでかけました。「病気を診るのではなく、その方を診る、家族を診るという感じですね」と橋本さん。
 101歳のお父さん(遊佐吉雄さん)を75歳の息子さんが自宅で6年介護しています。ここでは足浴をしました。「最高」と気持ちよさそうです。昔、通信の仕事をしていたという話から戦時中の話になります。認知症を患ってはいますが、戦時中の話ははっきりと言葉がはずみます。その話にも足浴の手を止めることなく、耳を貸します。帰り際には別れがつらい涙となりました。

家族まるごと関わる
 訪問看護のだいご味は、利用者さんに必要だと思うことを自分の判断で提供できること、家族と関わること、「人と関わることが好き」とたんぽぽの看護師さんたちは口ぐちに言います。利用者さんと家族をみていると「とても勉強になる」と、元気なときにどんな仕事をしてきたのか、奥さんやこども、お孫さんまで全体をみると言います。
 子どもの利用者さんがいます。脳性まひで2、3歳頃から関わり、今は小学6年生、当人の成長や姉妹の成長もともにみてきました。家族と話す時、一生懸命介護して融通が利かなくなっている方、プライドを傷つけないように話すことも大事だと話してくれました。また、利用者の方から経済的な理由で訪問看護を断わられることがあります。訪問開始後に状況がわかり、生活保護につなげたこともありました。
 人と関わることは、楽しいことばかりではありません。事務所に戻り報告して大きく深呼吸、また午後から訪問に出かけます。