誰もが安心して住み続けられるまちづくり

医療と介護の現場

2018/07/04 東京ほくと

安心して病院にかかる制度

 王子生協病院で無料低額診療事業(以下、無低診)を開始して4年目を迎えました。医療ソーシャルワーカーはこの事業の相談などを担当しています。無低診は世帯所得に応じて医療費や薬剤費の減免を行い、医療が必要な人の受療権を守る事業です。生活に困窮する場合、生活保護制度の活用を勧めますが、申請要件に満たない方に対する支援の一つとして無低診が活用されます。生活費が減ると食費や医療費を節約する傾向にあります。そのため申請時に病状が悪化していることもあります。無低診の減免は更新制のため、6ヵ月毎に面談を行っています。
 Aさんは当院への入院を機に無低診を活用することになり、現在も外来に定期通院しています。申請のきっかけは入院費の分割相談でした。面談で経済面を尋ねたところ、年金額は生活保護基準額より少し多く、貯金は少額ありました。医療費がかからなければ何とか生活が出来る状況です。生活保護を受けずに生活をしたいと日頃から節約していました。脳血管疾患で入院しましたが慢性疾患も患っていることが分かり、退院後の定期通院が必要となりました。Aさんの生活や健康を守るためには無低診の必要性があると判断し減免が決定しました。
 更新面談時に「安心して病院にかかれることに本当に感謝しています」と話されました。医療などの社会保障は国の責任です。無低診に甘んじることなく、社会保障の充実を求める支援者でありたいと思います。

(王子生協病院医療ソーシャルワーカー・瀬尾真奈美)