誰もが安心して住み続けられるまちづくり

福島開催の日本高齢者大会

2019/12/04 東京ほくと

「参加してよかった」東京ほくとから30人が参加

参加報告集会で拾った声
9月25~27日に福島で日本高齢者大会が開かれ、延べ3,800人、東京ほくと(30人)を含む38人が北区から参加しました。その参加報告集会を10月7日に開催し、28人が参加しました。感想文集を読みながら、福島の自然や食、それと相容れない原発が生んだ被害等について、各支部からの参加者が思いを語りました。
会場で耳にした「なんでやねん」という言葉が印象的だったという王子5丁目団地支部の松茂良昭代さんは、介護や年金の制度に「なんでやねん」と怒りをぶつけていると紹介。同支部の若林ふさ子さんは、豊かな環境に触れて「福島を日本人として守っていかなくては」と訴えました。
組合員活動を行うことにモヤッと感があったが、高齢者大会に参加して払拭された、と述べたのは、豊島3丁目支部の吉川とよ子さん。被爆牛270頭を飼育する「希望の牧場」牧場主の吉沢正巳さんから「オリンピックの名のもとで、福島が見捨てられている」と聞き、被災地に残された命をつなぐ姿から「命の大切さを感じた」と話します。
北足立第1支部の正木勝代さんは、分科会も全て原発関連のものに参加。「以前原水禁に参加してわかった気分になっていたが、安斎育郎先生(立命館大学名誉教授)の講演で再認識させられた」と言います。箱物を建てても住む人がいないという現状を知り、お金の使い方を考えるべきではと提言しました。
浮間第1支部の佐藤信喜さんは福島県相馬郡出身。千年以上の歴史を誇る相馬野馬追で有名な地域は、原発事故により一変。大きく掲げられていた標語「原子力明るい未来のエネルギー」は事故により全国に知られることになりましたが、「今では『原子力・事故後は辛い後始末』ですよ」と話します。妻の節子さんも「草が生い茂り、ソーラーパネルが並んでいた。四季折々楽しめていた風景を思うだけで痛ましい。原発は全てを殺してしまう」と静かに話しました。
このほかにも体験を自らに引き寄せた感想が続き、報告者のみなさんの笑顔が印象的で、非常に実りある大会であったのだと感じました。東京からの参加者330人のうち、1割が東京ほくとからの参加者でした。都内でも高齢者運動が活発な地域、と注目を浴びています。

(組織部・下川麻衣)