誰もが安心して住み続けられるまちづくり

緩和ケア地域公開講座「おうちで出来る緩和ケア」

2019/06/05 王子生協病院

緩和ケア地域公開講座として、3月14日に「おうちで出来る緩和ケア」をテーマに地域住民向けの学習会を行いました。参加者は40人で家族や友人が緩和ケアの対象の方や、ご自分の不安のために参加された方もいらっしゃいました。
緩和ケア病棟医長の田直子(でんなおこ)医師による、「緩和ケアとは」のお話のあと、お一人暮らしで、在宅医療で最期を迎えた患者さんの事例を報告しました。在宅に関わっているスタッフとして、ヘルパーステーション虹サービス提供責任者の吉田道(みち)さん、王子生協病院在宅医療部の玉木美和子看護師にインタビューを行いました。参加出来なかった十条訪問看護ステーションの秦(はた)陽子所長からは、事前の回答を報告しました。
在宅の患者さんには、複数のスタッフが関わりを持っています。インタビューでは、スタッフの仕事内容の紹介や、どんな思いで携わっているかなど、普段なかなか聞けない話をうかがいました。
緩和ケアの輪の中心にいる患者さんやご家族の希望に沿うためには、周りのスタッフの連携が重要というのが、みんな同一の意見でした。連携し、全員が同じ視点で携わることでご本人やご家族の不安や負担も減り、安心した療養生活が出来るのです。これまで経験したエピソードも交えながら、ヘルパーは生活全般を見てそれを支えて、家族には家族でなければ出来ないことを優先してもらっていること。家族が介護に疲れてきたら、ご本人に短期間入院していただいて、少し休めるように在宅医療部から声をかけているなど、お互いの立場から支援していることの報告がありました。
インタビューの中で、患者本人についてではなく、周囲の連携が取れなかった時が一番大変だったとの答えを聞いて、改めて、東京ほくとのスタッフの優しさや、連携の強さを感じること出来ました。

(事務次長・伊藤里美)