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もう接種しましたか?肺炎球菌ワクチン

2018/11/07 東京ほくと

高齢者肺炎球菌ワクチンの補助期間が2019年3月で終了します

 現在の日本人の死因の第3位は肺炎です。肺炎を起こす病原微生物の中で最も多いのが肺炎球菌です。日本人成人の10人に1人は鼻やのどに住みついているそうですが、肺炎球菌は体内に侵入しても、脾臓(ひぞう)から出る免疫細胞が抗体を出し、殺菌してくれるので若く元気なうちはそんなに問題ありません。
 ところが高齢になると脾臓が縮小し、免疫細胞が減ってしまうため肺炎球菌になるリスクも高くなるといわれています。肺炎球菌ワクチンは脾臓の免疫細胞にはたらきかけ、抗体が常に血液中に出ている状態にし、肺炎球菌が侵入したら退治してくれます。
 肺炎が重症化しやすい高齢者や持病がある人は、予防のために肺炎球菌ワクチンの接種をお勧めします。
 高齢者肺炎球菌予防接種は2014年10月から国の予防接種法により開始され、期間は2019年3月までとなっています。65歳から5歳ごとの100歳までが対象で公費助成の対象は1回のみです。
 肺炎球菌ワクチンには「23価ワクチン」と「13価ワクチン」の2種類あり、前者が高齢者の公費助成の対象です。それぞれの特徴の違いは別表を参考にして下さい。65歳以上になったら早めに定期接種〈23価〉をすませ、その後も5年おきに自費で接種するのが理想的です。65歳以上であれば両方のワクチンを接種することもできますが、その場合は1年、期間をあける必要があります。いつ接種するのがよいかなどかかりつけ医とよく相談したうえで接種するようにしましょう。

(保健師・高橋 朋子)