誰もが安心して住み続けられるまちづくり

早期発見でポリープ摘出

2021/03/17 東京ほくと
大腸がん検診陽性者の体験

昨年、東京ほくとの「便潜血チェック月間」中に便チェックを実施したところ、1回目は陰性でしたが、2回目は陽性の反応が出ました。何かの間違いではないかと、未使用だった妻のキットで再検査したら、やはり結果は同じでした。
汐入診療所へ電話で「私は土地を持たない『ジ主』だから、たぶん痔ではないか」と尋ねました。すると「そういうくだらんダジャレを言っている場合ではありません。素人判断は危険です。すぐに専門の病院で精密検査を」と、普段は優しい看護師さんからお叱りをいただきました。
後日、区内の肛門専門病院で精密検査を受けた結果、ポリープが8個見つかりました。その中に1㎝以上のポリープが2個あり、一度に全部は摘出できないので、とりあえず大きい方から4個を内視鏡で手術することになりました。
手術のために入院した4月20日は、コロナ感染拡大の第一波がピーク時で、国に緊急事態宣言が発令中でした。病院内はピリピリと緊張した雰囲気でしたが、私の手術は無事終了しました。入院は2泊3日の予定でしたが、出血が止まらず1日延びました。
入院中は食事なしの水・水・水の毎日でした。入院中に一番つらかったのがこの「水攻め」でした。退院前夜、待望の食事の呼び出しに喜び勇んで食堂へ行ったところ、私の名札のあるテーブルにはヨーグルトと具のないスープだけ。私はてっきりヨーグルトは食後のデザートだと勘違いし「本体の食事」を待ちましたが、これが私の「食事」だとわかりガックリ。「郷に入れば郷に従え」と諦めました。
翌日の午前9時に最後の診察を終えて、4日ぶりにシャバに出られました。空腹で足元がふらつきながらタクシーで帰宅。帰って早々、妻の手料理をむさぼるように食べました。そして、健康のありがたさを改めて実感しました。
いま、コロナ禍で政府は「自粛・自粛」と国民には自己責任ばかり押しつけています。しかし、自分の健康管理だけは自己責任の「自助」の精神で心がけたいものです。
そのためには、医療生協の便潜血チェックや各種の健康チャレンジ、学習会などにも積極的に参加して、自分の健康づくりを強めましょう。また、区の無料健診なども受診して、定期的に自分の体の健康状態を確認しましょう。健康の体で生きることは人生最大のよろこびだと思います。

 (汐入支部長・金田泰弘)

便潜血キット
定価600円(税込)