誰もが安心して住み続けられるまちづくり

【ズームアップ 人ひと】お弁当に注ぐ愛情とともにゆたかに花開く今

2018/01/10 東京ほくと

北区志茂 青野 節子さん(75歳)

 

赤羽東支部のホットカフェでお話を伺いました。 医療生協との関わりは、診療所の2階で高齢者の方のためのお弁当作りに参加されたことからです。そのお弁当作りも、お孫さんが幼稚園のときからですので20年が過ぎようとしています。幼稚園に迎えに行って戻ってくると、そのお孫さんが「今日は魚だね」と言ったそうです。さすが青野さんのお孫さん、味覚、嗅覚が発達していたのですね。まさしくその日はサバの味噌煮でした。  お料理上手な青野さん、料理コンテストで3回も優勝しているそうです。なかでも三世代で作るお弁当のコンテストでは最優秀賞を取っています。DNAが娘さん、お孫さんに確実に引き継がれているのでしょう。  美味しいものに大事なのは味付けですが、それ以前に欠かせないのは、美味しいものをたくさん食べることだそうです。  青野さんは長崎生まれ。子どもの頃には好き嫌いがあってたくさん食べられず学校も休みがちだったとか…。それでもお父さんとお兄さんが獲ってきた魚を朝早くから選り分け、我が家用に煮魚と刺身をつくってから学校に行っていたそうです。新鮮な魚を食べていたこともお料理上手につながりますね。  20歳のときに、東京に出て、ご主人とは職場結婚。内装の仕事をしたいと独立。ここからが、スーパーウーマンの始まりです。大学病院に納品する膨大なカーテン全てを青野さんが縫ったときもありました。徹夜したり、手が足りないときは娘さんや友達にも助っ人を頼みました。また絨(じゅう)毯(たん)クリーニングの会社を引き継ぎ、土日に大手の会社、有名ホテルで働いたことも…。「死に物狂いで働いた」と話されました。  今が一番花盛り、とおっしゃる青野さん。町会婦人部でも活躍、趣味はカラオケ、もちろん医療生協でもなくてはならない人です。何にでも全身全霊、ひたむきに取り組まれる青野さんなればこそでしょう。

(編集委員・石原妙子)