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寒い季節は要注意~室内のヒートショック~

2020/01/15 東京ほくと

◆ヒートショックとは◆
気温の変化によって血圧が上下し、心臓や血管の疾患が起こることをヒートショックといいます。寒くなってきた11月から2月にかけてはヒートショックが起こりやすい季節です。
居間と浴室や脱衣所、トイレなどでは温度差が20℃近くになることもあります。お風呂以外でも温度変化のある場所には要注意です。

◆ヒートショックによる症状◆
ヒートショックによる症状は、血圧が大きく上がったり下がったりすることでフラフラすることも挙げられますが、さらに重い症状となると、失神したり、心臓発作を起こして入浴中だと溺れてしまうこともあります。家での入浴中の事故は増加傾向であり、特に年代が上がるほど、年を取るほど入浴中の事故は増えています。

◆予防策◆
ヒートショックを予防するポイントは、血圧が乱高下しないようにすることです。そのためには温度差をなるべくなくし、体に負担の少ない入浴方法を心がけましょう。

【浴室、脱衣場所を温める】
入浴前に余裕を持って浴室を暖めておく、同様に脱衣場所も。

【お湯の温度は41℃以下に設定】
お風呂の温度が42℃以上になると、心臓に負担をかけます。41℃以上になると浴室での事故が増えると報告されているので、38~40℃に設定して入浴することが勧められています。

【入浴前に水分を摂る】
入浴中は意外と知らない間に汗をかいています。脱水予防のためにも入浴前に水分を摂りましょう。

【入浴前に家族に声をかける
一緒に住んでいる家族が声をかけ合っていくことで、何かあった場合にも助け合うことができます。

【かけ湯をしてから入る】
入浴する際は手や足などの心臓から遠い場所にかけ湯をして、体をお湯に慣れさせましょう。

【お湯につかるのは10分以内に】
のぼせないためにも、なるべく10分以内にあがれると安心です。

【ゆっくり浴槽から出る】
お湯に浸かっているときは、血管が弛緩して血圧が低下しています。その状態で急に立ち上がると、脳まで血を運ぶことができず、めまいや失神することがあります。ゆっくり立ち上がることを心がけましょう。

【飲酒後の入浴は控える】
飲酒をすると血圧が下がります。入浴中も血管が拡張して血圧が下がります。飲酒後の入浴は、血圧が二重に下がりやすく危険な状態です。飲酒後の入浴は、控えるようにしましょう。

生協浮間診療所師長・小串路恵

◆参考資料◆
消費者庁:ニュースリリース平成30年11月21日号
日本気象協会:ヒートショック予報 https://tenki.jp/heatshock/
STOPヒートショック https://heatshock.jp/